【新刊発売に込めた想い】


1月14日より新刊『メンタルコーチが教える潜在能力を100%発揮する方法』が発売開始となりました。2度目の緊急事態宣言発令後の発売。当たり前の日常が戻ってくることを信じながら、終わりが見えないトンネルを全力で走り続けているような感覚でいます。一方で、私はそんな暗闇の中でこうも思っています。

「暗いトンネルをくぐり抜けた先は必ず明るい」

出口のないトンネルなどありません。2020年はオリンピックの開催延期、選手のスポンサー問題、競技団体の予算縮小などなど・・・スポーツメンタルコーチ9年目にして最大の窮地となりました。

選手に直接会えない・・・練習も見学しづらい・・・選手の状態を実際に見ることが叶わない状況に加え、選手のリアルが掴みにくい環境下で、モチベーションの維持、パフォーマンスの維持、そして何よりも選手自身が競技を続けていくために私ができることは何か?どうしたらいいのか?を必死に模索しました。

コロナウイルスは人類初の疫病。

情報は数多くあっても、正解は誰も教えてくれません。そんな中、積極的に情報を取得しました。経済ニュースを通じて世界情勢を把握しつつ、普段は見ないオンライン雑誌も積極的に読むようにしました。過去の歴史から何か学べることがないかも探しました。ヴィクトール・フランクルのナチスの強制収容所経験に基づいた『夜と霧』を読みながら勉強会も開催しました。春の甲子園が中止となった高校野球で頑張るお子さんを持つお母さんをオンラインサロンSpaceのメンバーの皆で励ましたり、出来ることを一緒に考えたりもしました。

変化に柔軟に対応してもらう為に、PDCAサイクル以上に効果的だと以前から研究していたOODAループを取り入れた事例も紹介しました。さらに、モチベーションの向上と具体的な行動を超効率的に行うために選手に導入していたWOOPループを徹底的に研究し、サロンの皆に提供しました。

その結果、サポート選手がこんな結果を残してくれました。

延期が続いたゴルフツアー初戦で優勝、プロ野球選手3名がキャリアハイ、そして、オリンピック出場まで後がない中で行われた大事なサーフィン大会で優勝。

選手の心が折れそうな一方、正直、私自身の心が折れてもおかしくない状況でした・・・笑 強がりたくないので正直に言います。それくらい窮地に陥っていました。それでも、前に進んでいくしかないのです。それでも、出来ることを追求するしかないのです。

苦しい状況下で、オンラインサロンSpaceのメンバーには何度も救ってもらいました。本当にありがとうございます。何気ない会話がどれだけ人の気持ちに寄り添うものか・・・みんなの温かいコメントやブログがそれを教えてくれました。

困難に向き合っていると味方が増え、人は強くなれるのですね。

もともとオンラインサロンはインプットだけではなく、アウトプット (体験)を通じて初めて学びになることを皆で共有したくて作りました。2016年の構想段階から足掛け3年。2019年4月にオープン。そして2020年2月、この事態を先読みしていたかのようにオンライサロンの皆の存在が私を助け、励ましてくれました。

人は1人では生きていけない。

色々な人の支えがあるからこそ乗り越えていけるものがあります。コロナ禍を通じて、人との繋がりが本のタイトルにもある「潜在能力を無限に引き出してくれる」ことを改めて実感しました。

この1年で培った知識と経験が皆さんの窮地を支える一手になればと思っております。

私自身、メンタルコーチとして選手の結果の再現性を大事にし続けて今回が8冊目となります。

これまで9年間、メンタルコーチとして再現性の高い方法を提供し続けてきた経験と、2020年、コロナ禍で遠隔で選手と向き合う中で編み出した潜在能力を発揮する方法を本書でまとめています。リアルで会うことは叶いませんが、私を何度も救ってくれた皆さんに寄り添う気持ちで書きました。きっと、この窮地を脱するヒントになると思いますので、1人でも多くの方に手に取ってもらえたらと思います。

いつか落ち着いて、また皆さんと笑顔で再会できることを祈って。

2021.1.14
スポーツメンタルコーチ
鈴木颯人


【新刊詳細】